New Relic アップデート情報 (2026/06/26)

はじめに

2026年6月26日、New Relic から 2件 のアップデート情報が公開されました。対象コンポーネントは Infrastructure AgentNerdGraph API活用に関する技術ガイド です。

今回の注目ポイントは、Infrastructure Agent 1.77.1 における 依存ライブラリの更新 と、コンテナ環境での安定性向上です。golang.org/x/net が v0.55.0 に更新され、Alpine Docker イメージと containerd も最新化されました。また、curl を用いた NerdGraph API 活用に関する解説記事も公開され、インフラエンジニアが UI の制約を超えてデータを効率的に取得する手法が紹介されています。

注目アップデート深掘り

Infrastructure Agent 1.77.1 のセキュリティ強化とコンテナ対応

Infrastructure Agent 1.77.1 は、依存ライブラリの更新 を中心としたリリースです。リリースノートでは chore(deps) として golang.org/x/net の v0.55.0 への更新 が行われています。New Relic のエージェントはメトリクス・ログ・トレースデータを継続的にバックエンドへ送信するため、通信ライブラリを最新に保つことは安定運用の前提となります。

同時に Alpine Docker イメージが v3.24 へ刷新され、containerd も最新バージョンに更新されました。これにより、ECS や EKS などのコンテナ環境で Infrastructure Agent を稼働させる際の安定性が向上します。特に containerd を利用する Kubernetes 環境では、エージェントがコンテナランタイムと正しく連携することが、正確なメトリクス収集の前提となります。

さらに SLES 12.5 の canary テストも改善されており、オンプレミスやレガシー OS 環境で運用するユーザーにとっても、エージェントの信頼性が高まりました。

SRE の日常業務への影響 として、以下の点が挙げられます。依存ライブラリの更新が含まれるため、本番環境への適用は段階的なロールアウト計画の策定が推奨されます。テスト環境で動作確認を行い、特にネットワーク通信やコンテナ環境での挙動に問題がないか確認してから、本番環境へ展開するのが安全です。

アップグレード手順としては、リリースノートの記載に沿えば、通常の Infrastructure Agent の更新手順に従うことになります。AWS 環境では、EC2 インスタンスや ECS タスクで稼働するエージェントを順次更新し、ECS であればタスク定義の更新とサービス再デプロイを行います。コンテナ環境では Docker イメージのタグを 1.77.1 に変更し、Kubernetes や ECS でローリングアップデートを実施することで、ダウンタイムなく適用できます。

NerdGraph API を curl で活用する技術ガイド

もう一つの注目情報は、curl を用いて NerdGraph API を直接叩く方法を解説した技術ガイドです。このガイドは Qiita に投稿されたコミュニティ記事であり、公式の新機能リリースではありませんが、インフラエンジニアが GraphQL の知識なしに API 活用を始められる実装パターンを紹介しています。

New Relic の UI は多くの用途で十分ですが、複数のリソース状態を一括取得したり、外部スクリプトと連携したりする際には限界があります。NerdGraph API を使えば、必要なメトリクスやエンティティ情報を GraphQL クエリで自由に取得でき、取得したデータを JSON で受け取って bash スクリプトや Python で加工できます。

SRE の日常業務における具体的な活用例 として、インシデント対応時に複数ホストのメトリクスを一度にスクリプトで取得し、異常値を素早く特定する、といったケースが考えられます。また、定期的なレポート生成や、CI/CD パイプラインでのヘルスチェックスクリプトに組み込むことで、運用の自動化とスケーラビリティが向上します。

curl ベースの実装は、既存のシェルスクリプトや自動化ツールと親和性が高く、学習コストも低いため、GraphQL に不慣れなインフラエンジニアでもすぐに試せる点が大きなメリットです。ただし、この記事は公式リリースではなく、詳細な実装例や API の仕様については 元記事 を参照する必要があります。

Note: NerdGraph API は New Relic のデータを GraphQL 形式でクエリできる API です。UI では取得しにくい複雑なデータ構造や、大量のエンティティ情報を一括取得する際に有用です。

SRE 視点での活用ポイント

今回のアップデートは、セキュリティ強化API活用による運用自動化という二つの軸で、SRE の日常業務に貢献します。

Infrastructure Agent 1.77.1 は、依存ライブラリの更新により、エージェントの実行基盤が最新化されます。特に AWS 環境の EC2、ECS、EKS でエージェントを稼働させている場合、依存ライブラリを最新に保つことは、コンプライアンス要件への対応や運用の堅牢性につながります。Alpine Docker イメージと containerd の更新は、コンテナ環境での監視精度向上に寄与し、Kubernetes や ECS でのメトリクス収集の安定性が増します。

NerdGraph API の活用ガイドは、UI の制約を超えたデータ取得と自動化を実現します。例えば、アラート発火時に関連する複数のエンティティ情報を一括取得してインシデント対応を迅速化したり、定期的なヘルスチェックレポートを bash スクリプトで自動生成したりできます。curl をベースとすることで、既存の監視スクリプトや CI/CD パイプラインへの統合も容易です。

すぐに試せる Tips として、Infrastructure Agent のアップグレードは、まずテスト環境で動作確認を行い、特にコンテナ環境ではイメージタグの変更とローリングアップデートを実施してください。NerdGraph API の活用は、まず元記事を参照して簡単な curl コマンドから試し、自身の環境で必要なデータ取得パターンを確立するとよいでしょう。

アップグレード時の注意点 として、Infrastructure Agent のアップデートは、本番環境への即座の全面展開ではなく、段階的なロールアウトを推奨します。特にコンテナ環境では、containerd との連携に問題がないか事前に検証することが重要です。

全アップデート一覧

カテゴリ対象概要リンク
Infrastructure AgentInfrastructure Agent 1.77.1golang.org/x/net を v0.55.0 に更新、Alpine Docker イメージを v3.24 に刷新、containerd 最新化、SLES 12.5 canary テスト改善。依存ライブラリ更新とコンテナ環境の安定性向上。詳細
OtherNerdGraph API 活用ガイドcurl で NerdGraph API を叩く方法を解説した技術記事。UI の制約を超えたデータ取得と自動化の実装パターンを紹介。インフラエンジニア向け。詳細

まとめ

2026年6月26日のアップデートは、セキュリティ強化運用自動化という SRE の基本要件に直結する内容でした。Infrastructure Agent 1.77.1 は依存ライブラリの更新とコンテナ環境への対応強化により、本番環境での信頼性を高めます。また、curl を用いた NerdGraph API 活用ガイドは、UI の限界を超えたデータ取得と自動化の可能性を示しており、インフラエンジニアが API を活用するハードルを下げる内容です。

AWS 環境で New Relic を運用する SRE にとって、エージェントのアップデートは計画的に適用すべきタスクであり、段階的なロールアウト計画の策定が推奨されます。同時に、NerdGraph API を活用した運用自動化スクリプトの整備は、インシデント対応の迅速化と定常業務の効率化に大きく寄与するでしょう。今後も継続的なアップデート適用と、API 活用による運用高度化を進めていくことが重要です。


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