
Claude Code v2.1.178 リリース情報
はじめに
2026年6月16日、Claude Code v2.1.178 がリリースされました。今回のリリースでは、ツールパラメータベースの権限制御を可能にする新構文の追加、ネストされた .claude/ ディレクトリのサポート強化、オートモードにおけるサブエージェント起動前の評価機能追加など、複数の機能改善が実施されました。また、メモリ枯渇(OOM)によるクラッシュ、OAuth認証、サブエージェント関連を含む多数の不具合が修正されています。
注目アップデート深掘り
Tool(param:value) 構文による詳細な権限制御
今回追加された Tool(param:value) 構文により、ツールの入力パラメータに基づいた権限ルールの定義が可能になりました。ワイルドカード * を使用でき、例えば Agent(model:opus) という記述で Opus モデルを使用するサブエージェントをブロックできます。
この機能により、ツール全体を許可・拒否するのではなく、特定の引数パターンに限定した制御が可能になります。モデル選択、実行環境、操作対象など、ツール呼び出し時のパラメータ値に応じたきめ細かいポリシー設定が実現します。
ネストされた .claude/ ディレクトリのサポート
プロジェクト内のサブディレクトリに配置された .claude/skills ディレクトリのスキルが、そのディレクトリで作業中に自動的にロードされるようになりました。名前の衝突が発生した場合、ネストされたスキルは <dir>:<name> という形式で表示され、両方のスキルが利用可能な状態を保ちます。
さらに、エージェント、ワークフロー、出力スタイルについても、作業ディレクトリに最も近い .claude/ ディレクトリの設定が優先されるようになりました。ワークフローの保存先は、最も近い既存の .claude/workflows/ ディレクトリが自動的に選択されます。この変更により、モノレポやマルチモジュール構成のプロジェクトにおいて、ディレクトリごとに異なる設定やスキルセットを柔軟に管理できるようになります。
オートモードでのサブエージェント事前評価
オートモードの改善として、サブエージェントの起動前にクラシファイアによる評価が実施されるようになりました。この変更により、サブエージェントがブロックされたアクションをレビューなしで要求できていた問題が解消されました。
実用的な活用ポイント
Tool(param:value) 構文を活用することで、プロジェクト固有のポリシーに応じたツール使用制御が可能になります。例えば、特定のモデルやリソースへのアクセスを制限しながら、他の操作は許可するといった柔軟な権限設定が実現します。
ネストされた .claude/ ディレクトリのサポートにより、大規模プロジェクトやモノレポ構成において、サブディレクトリごとに独自のスキルやワークフロー設定を配置できます。名前衝突時の <dir>:<name> 形式により、階層の異なる同名スキルを明示的に使い分けられます。
オートモードでのサブエージェント事前評価により、自動化ワークフローのセキュリティが向上しました。サブエージェントが権限外のアクションを実行しようとする前に検証されるため、想定外の操作を防ぐことができます。
全変更点一覧
| カテゴリ | 内容 | 概要 |
|---|---|---|
| Feature | Tool(param:value) 構文 | ツールの入力パラメータに基づく権限ルールの定義をサポート(ワイルドカード * 対応) |
| Feature | ネストされた .claude/skills のロード | サブディレクトリの .claude/skills が作業時に自動ロード、名前衝突時は <dir>:<name> 形式で両方利用可能 |
| Feature | ネストされた .claude/ ディレクトリの優先順位 | 作業ディレクトリに最も近い .claude/ のエージェント、ワークフロー、出力スタイルが優先、保存先も最も近い .claude/workflows/ に自動設定 |
| Improvement | オートモードでのサブエージェント事前評価 | サブエージェント起動前にクラシファイアで評価し、ブロックされたアクションをレビューなしで要求できた問題を解消 |
| Improvement | /doctor コマンドの UI 改善 | 全セクションで一貫したフラットツリーレイアウト、明確なステータスアイコン、コマンド名のハイライト表示 |
| Improvement | スキルリスト切り詰め警告の改善 | 影響を受けるスキル説明の数を表示 |
| Improvement | ワークフロープロンプトキーワードの変更 | 紫色のシマーハイライトを使用し、“run a workflow” や “workflow:” など明示的なフレーズでのみトリガー |
| Improvement | リモートコントロールエラーメッセージの改善 | 接続失敗時にフッターに永続的な赤色の “/rc failed” インジケーターを表示、“not yet enabled” エラーでゲート、チェック失敗、古いエンタイトルメント、組織ポリシーのいずれかを説明 |
| Improvement | /bug コマンドの改善 | 送信前に説明を必須化、モデル拒否テキストを GitHub issue タイトルに使用しないよう変更 |
| Fix | 親プロセスから継承したファイルディスクリプタによるクラッシュ | CLI が親プロセスから古い websocket/OAuth ファイルディスクリプタ環境変数を継承した際の out-of-memory クラッシュを修正 |
| Fix | Claude in Chrome の OAuth アカウント不一致 | OAuth トークンが Claude Code ログインと異なるアカウントに属する場合に Chrome 拡張が接続に失敗していた問題を修正 |
| Fix | ネストされたスキルの非対話モードでのブロック | ディレクトリ修飾名を持つネストされた .claude/skills スキルが非対話実行で権限プロンプトによりブロックされていた問題を修正 |
| Fix | サブエージェントの複数の問題 | トランスクリプト表示でツール結果とライブ進捗を表示、ターン終了中に送信されたメッセージが失われていた問題を修正、実行中のサブエージェントのバックグラウンド化(ctrl+b)で最初から再起動されていた問題を修正 |
| Fix | claude agents ワーカーの 401 エラー | デーモンがカスタム API ゲートウェイ設定(ANTHROPIC_BASE_URL および ANTHROPIC_AUTH_TOKEN)を持つシェルから起動された場合の認証エラーを修正 |
| Fix | –fallback-model の未適用 | コンパクション処理で --fallback-model が尊重されず、過負荷やモデル利用不可エラー時にフォールバックモデルチェーンが使用されていなかった問題を修正 |
| Fix | 認証情報更新後のリクエスト失敗継続 | セッション外で認証情報が更新された後もキャッシュされたリクエスト設定により認証エラーが継続していた問題を修正 |
| Fix | /bg または ←← で作成したバックグラウンドセッション | ターン終了後に作成されたバックグラウンドセッションがエージェントリストで永久に “Working” と表示されていた問題を修正 |
| Fix | CLAUDE_CODE_PLUGIN_KEEP_MARKETPLACE_ON_FAILURE フラグ | CLAUDE_CODE_PLUGIN_KEEP_MARKETPLACE_ON_FAILURE=1 が新規マーケットプレイスインストールのクローンを阻害していた問題を修正 |
| Fix | サブエージェント disallowedTools でのサーバーレベル MCP 仕様の無視 | mcp__server、mcp__server__*、mcp__* などのサーバーレベル仕様が黙って無視されていた問題を修正 |
| Fix | vim モードの undo 動作 | u コマンドが NORMAL/VISUAL モードコマンドを一つずつステップするように修正(短時間で連続したコマンドが単一の undo ステップにマージされていた問題を解消) |
| Fix | カスタム URI スキームのステータスラインリンク | vscode:// などカスタム URI スキームのリンクが claude agents でクリック時に開かなかった問題を修正 |
| Fix | VSCode での Esc キーと CJK IME | CJK IME 候補ウィンドウを閉じるための Esc キーが実行中の Claude タスクをキャンセルしていた問題を修正 |
まとめ
v2.1.178 は、権限制御の柔軟性向上、プロジェクト構造への適応力強化、オートモードのセキュリティ改善を中心としたリリースです。Tool(param:value) 構文の追加により、ツールレベルだけでなくパラメータレベルでの制御が可能になり、よりきめ細かいポリシー設定が実現しました。ネストされた .claude/ ディレクトリのサポート強化により、複雑なプロジェクト構成への対応力が向上しています。
また、多数の不具合修正により、OAuth 認証、サブエージェント操作、vim モード、リモートコントロールなど、幅広い機能領域の安定性が改善されています。特にメモリ枯渇(OOM)クラッシュやセッション管理に関する修正は、長時間の作業セッションにおける信頼性向上に寄与します。